HTMLヘルプと糖尿病教育


この連載の第70回でも書きましたが、HTMLヘルプは自分の知識の整理ばかりではなく 教育にも役立つようです。

糖尿病患者さんにインスリン治療を開始する場合、インスリン注射の方法などを外来で 指導する場合と、入院中に指導する場合があります。

どちらの場合も、インスリンのメーカーが作成したパンフレット類が大変重宝します。

インスリン療法を開始して1年もすると、インスリン注射が生活の一部になってしまい ますが、ともするとだんだんと注射法が自己流になってしまいがちです。自動車の運転も 免許を取り立ての頃は、教科書通りに行うものですが、2年、3年と月日がたっていくと 次第に自己流の運転になっていくのと同じです。

従って、インスリン注射のベテランの患者さんでも時々は、基本的な注射手技などの復 習が必要となってきます。この場合、前述のパンフレット類を使っても良いのですが、筆 者らは最近、これにHTMLヘルプを利用しています。

HTMLヘルプの内容は独自で写真やら図を作れば申し分ないのですが、まずはパンフレ ット類の写真や図を借用して作りました。著作権の問題があるので、メーカーに院内の利 用に限るという条件で許可を得て利用しています。

実際に使ってみると、パンフレットで見る場合はどうしても、ざっと見るだけで何とな くわかった気分になりますが、HTMLヘルプで見ていく場合は、図や写真の一つ一つをじ っくり見ることになり、今まで気のつかなかった発見もあります。

また、内容が理解できたかどうかをチェックするクイズも作成してHTMLヘルプにして ありますので、これも単にパンフレットを眺めるだけとは大違いの効果があります。 HTMLヘルプを作ること自体、自分の知識の整理に役立ちます。

HTMLヘルプを作れる 環境が有る方は是非自分で作ってみてはいかがでしょうか。


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