糖尿病と「くいしんぼう」


福岡徳洲会病院心療内科では興味深いアンケート調査を行っています。どのような内容の アンケートかを次に抜粋します。(糖尿病 43(7):571-, 2000より引用、一部省略、改変)

あなたの中に"くいしんぼう", "いやしんぼう"あるいは "のんべい"が潜んでいると思います か。
それは主に "くいしんぼう", "のんべい"のどれですか。
"くいしんぼう", "いやしんぼう", "のんべい"はどんなときによくでてきますか。
当てはまるものすべてに○をつけてください。
1友達と会った時
2冠婚葬祭の時
3いらいらした時
4好きな食べ物や飲み物が目の前にあるとき
5送別会、歓迎会、忘年会、新年会などに参加したとき
6さみしいとき
7その他

さて、「くいしんぼう」または「いやしんぼう」を持っている、と答えた糖尿病男性は48.9%, 女性は 83.0%, 非糖尿病男性は 25.0%, 女性は 42.6%であったと記載されています。男女 を問わず糖尿病では非糖尿病に比べ約2倍の頻度です。また、糖尿病、非糖尿病の中では 女性が男性の2倍の頻度でした。

また、どのようなときにそれが、出てくるかという質問では「目の前に好きな食べ物があ る時」と答えたひとが糖尿病の有無、性別に関係なく一番多かったそうです。

しかし細かく見るとその頻度は糖尿病女性が糖尿病男性に比べ有意に高かったとのことです。

また「冠婚葬祭」と答えた糖尿病男性の頻度は糖尿病女性の頻度より有意に高かったそうです。

いろいろな解釈ができると思いますが、なんとも興味深い結果です。全国的な調査を行 った場合も同様の傾向がでるのかどうか、地域によって違いがあるかどうかも是非知りた いところです。

さて、あなたには「くいしんぼう」「いやしんぼう」「のんべい」は住み着いていません か?


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