「人の弱みにつけ込む」


ちょっと糖尿病とは関係のない表題で申し訳ありません。

「人の弱みにつけ込む」

という表現は日常よく使われます。 「つけ込む」とは「機会に乗じてする」ことであると広辞苑にかいてありました。

「人の弱みにつけ込む」とは人の弱点・無知などをいいことに、 自分の都合のよいように物事を進める、といったような意味でしょうか。

さて、「糖尿病」にとって最大のの天敵(?)はインスリンです。 「糖尿病」は血糖値を上げることを第一の任務(?)としているので、 血糖値を下げるインスリンは天敵であるに違いありません。

もし、自分のインスリンの効き目が悪くなっているとどうでしょうか。 「糖尿病」にとっては仕事がしやすくなる(???)に違いありません。 肥満があると、インスリンの効き目が悪くなり、 「糖尿病」につけ込まれやすくなってしまいます。運動不足も同様です。

糖尿病に自分の弱みを見せないようにするのが、もっとも大事な予防法でしょう。

話は変わりますが、以前筆者が大学病院に勤めていた頃、1型糖尿病の患者さん(中学生) を受け持っていたことがあります。

1型糖尿病とはインスリンそのものの出方が悪くなり、 インスリン注射が必須となる糖尿病のタイプです。 普通の糖尿病(2型)より若くして発症します。 症状の出方も激烈で昏睡で発症することも珍しくありません。

さて、この患者さんのご両親から 「ある宗教団体から、この宗教を信仰しないとお子さんの病気がどんどん悪くなり死んでしまう、 といわれているがどうしたらよいものか」といった相談を受けたことがあります。

宗教を信じるかどうかは個人の自由ですが、これはまさに「人の弱みにつけ込んだ」悪質な犯罪です。

最近はITブームで、新聞・テレビなどでITという言葉がでてこない日はありません。 これに乗り遅れると企業の生き残りは難しいともいわれています。

しかし、すっかり取り残されてしまったものがあります。 それは、医療機関です。 一般企業に比べコンピュータの導入がひどく遅れており、なおかつ無知です。

この無知さにつけ込んで、IT関連企業が医療機関に全く役に立たないソフトやら 設備を法外な価格で売りつけているのが目に付きます。(例を挙げると差し障りがあるので書きませんが…)

まさに、「人の弱みにつけ込こむ」とはこのことです。


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