院内LANを利用した新しい糖尿病教育の試み


糖尿病人口が増加するにつれ糖尿病治療における、糖尿病教育の重要性はますます増加しています。糖尿病に関連した検査、治療もめざましい進歩を遂げていますが、教育の面に関しては今ひとつの感があります。

 当院では1996年以来、コンピュータを利用した糖尿病教育に取り組んでいます。最近では、通常の日本語で入力した問題文をDHTMLに変換するアプリケーションを開発し、これを用いた糖尿病教育の効果について学会・研究会等で報告してきました。

今回、これをさらに発展させ、院内LAN上で、糖尿病教育スタッフが問題文を入力するとこれをサーバーにデータとして蓄えるシステムを独自に構築いたしました。

このデータは、院内LANにつながったどの端末からも利用できます。蓄えられたデータを閲覧する時、サーバ側でこれをDHTMLおよびJavaScriptファイルに変換し、閲覧者にはあたかもクイズ問題のように表示されます。正解すると画面所に大きな丸が表示され、間違えるとバツが表示されます。閲覧者が遊び感覚でクイズを解いていくうちに糖尿病に関する知識を取得できることをねらいとしています。

さて、蓄えられたデータをDHTMLやJavaScriptに変換する仕組みは、CGIを利用しています。具体的にはPerlというスクリプト言語で実現しています。これは、インターネット上ではよく見かける仕組みです。掲示板とか、アクセスカウンターなどはたいていCGIを利用しています。

さて、このシステムはWebサーバーさえあれば、1台だけのパソコン上でも実現できます。Webサーバはたいてい無料で手に入れることができます。また、一昔前の古いパソコンでも実現可能なので、眠っているパソコンがあれば、これを利用することも可能です。

現在、サーバに蓄えられている問題数は40題程度ですが、さらに問題数を増やし、難易度別に表示できるようにするなどの改良を試みています。


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