どのような特徴があるかというと、第１点はインスリンの働きを増強する作用があるら しいという点です。インスリンが働くためにはインスリンが細胞のインスリン受容体に結 合しなくてはなりません。この結合を増強する働きがあるらしいということがわかってい ます。
また、インスリンが受容体に結合した後、複雑な過程を経て「糖輸送担体」と言わ れるものが細胞表面に移動してブドウ糖を細胞内に取り込み、結果として血糖値が下がり ます。この過程に問題があるといくらインスリンが受容体に結合しても血糖値が思うよう に下がりません。BG剤はこの過程に作用してインスリン作用を増強する働きも示唆されて います。さらに、糖輸送担体も増加させるらしいということもわかっています。
また、この他に腸からのブドウ糖の吸収を抑える作用もあるようです。肝臓での糖新生 を抑制するとの報告も見られます。
さらに、これは副作用とも考えられますが食欲を抑えるという働きもあります。そして何 よりも値段が安いのです。
このような利点からSU剤でうまく血糖コントロールがつかない場合に、BG剤に切り替 えたり、あるいは併用したりすることがあります。SU剤とBG剤の併用で血液中の中性脂 肪が低下するとの報告もあります。
このように書くとBG剤は良いことづくめのように思われるかもしれませんが、最初に 書いたように恐ろしい副作用もあります。これは、「乳酸アシドーシス」と呼ばれるもので 致命率が非常に高い副作用です。現在使用が許可されているBG剤はこの副作用の起こる 確率が低いもののみですが、全くないわけではありません。
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