糖尿病とインターネット


ちまたでは、インターネットが大流行です。 テレビ、新聞、週刊誌などで、インターネットの話題について報道されない日はありません。

96年1月現在でインターネットに接続されているホストコンピューターは700万台以上と言われ、 その数は毎日増え続けています。 さらにそのホストコンピュタにつながっているコンピュータの数は全く天文学的な数字です。 世界中のコンピュータが、蜘蛛の巣のようにつながっていますので、 そこから引き出すことのできる情報もはかり知れません。

では、このインターネットを利用して、 糖尿病についての有益な情報を引き出すことができるでしょうか。 情報を検索するための、インターネット上のコンピュータ(「検索サイト」といいます) の1つである「LYCOS」に自宅のコンピュタをつないで、 「糖尿病」に相当する「diabetes」という英語を入力してみましょう。 瞬く間に、11120の糖尿病に関するドキュメントが検索されます。

ざっと見ていくと、「糖尿病における消化器及び腎臓病」「小児の糖尿病」 「糖尿病に関するいろいろな文書」「Clara Barton糖尿病センターにおける、サマーキャンプ」 「糖尿病の危険性 アメリカでは1300万人以上が糖尿病に罹患しており 不幸なことにその半数以上は、自分が糖尿病であることを知らない…」 「糖尿病リンクのページ(ここに行くと、糖尿病関連の所にいけるという意味)」 「ワシントン州における糖尿病に関する同意」 等々と、延々と糖尿病関連のページ(記事)の紹介が続きます。

もっと詳しく知りたい記事に、行きたいときはそこの記事の紹介にカーソルをあわせて、 ぽんとマウスボタンを押せば、希望のページに行くことができます。 要するに、世界中につながっているコンピュータに蓄えられた情報をまるで、 百科事典の目次で探すような気楽さで検索することができます。

さらに今度は、「糖尿病の合併症」と入力して検索すると、 5000以上のページが見つかります。 その中で「NIDDK(糖尿病による消化器、腎臓病に関する国際機構とでも訳すのでしょうか)」 が、出しているページを見てみます。 すると、「切断を防ぐための足のケア」という項目があり、 さらに詳しいページへいけるようになっています。 「糖尿病と皮膚病」というページではあたかも皮膚科の教科書のような記載があります。 糖尿病で、合併しやすい皮膚の病気が、写真入りで説明されています。 「低血糖の注意」などという患者さん向けの記事もたくさん載っています。 これは、ほんの一例です。

しかし、ここで注意すべきことは、 インターネット上の情報が必ずしも正しいとは限らないことです。 たとえば、「糖尿病」で検索すると、 実際は何の効き目もない民間療法の宣伝記事が出ているかもしれません。 (その記事を出しているのが、公の機関のものであれば、まず大丈夫でしょう)

 また、残念なことに、今紹介した記事は、すべて英語で書かれています。 日本のコンビュータには、まだこのような有益な情報が少ないのです。 日本のコンピュータを専門に検索するサイトで調べても、 「糖尿病」に関する記事は、ほとんど見つかりません。 インターネットの世界では、日本はまだまだ後進国のようです。


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